大腸内視鏡

大腸がんについて
大腸がんは食生活と密接な関係があるといわれており、私たちの食事の欧米化とともに近年増えています。大腸の早期がんは、2cm以下の小さなものがほとんどで自覚症状がありません。定期検診の際に見つかることが多いのもこのためです。続きを読む
これまで多かった「胃がん」の死亡率は早期検診、早期治療により、徐々に減少傾向にありますが、代わって死亡率が増加しているのが「大腸がん」です。特に女性の場合、がんの部位別死因のトップが大腸がんになっています。また、血便などの症状があっても、痔や肛門の病気と思い込んでしまい、発見が遅れることも死亡率増加の原因として考えられます。大腸がんは早期発見、早期治療が重要です。自覚症状が現れる前に定期検診を受けることが大切です。40歳になったら、定期検診を心がけましょう。
- ▼ 大腸内視鏡について
- 便潜血反応検査
大腸がんは、粘膜にできた病変部の出血が便に触れ、便に血が混ざる場合があります。この性質を利用して、一次検診として一般的に行われているのが便潜血反応検査です。
大腸がん以外でも出血を伴う大腸線種、潰瘍性大腸炎等では陽性反応が出ます。 - 注腸検査 レントゲン撮影をしながら構造の陰影を見て病変を見つける検査です。肛門からバリウムを流し込み、空気を入れて腸管を膨らませ、レントゲン撮影を行います。 大腸がん以外に大腸の炎症なども診断可能です。
- 大腸内視鏡検査
小さなカメラを内蔵した大腸内視鏡を使い、他の検査では困難な大腸の色調の変化などを、直接詳しく観察できます。粘膜面の変化が鮮明に見えるので、小さなポリープも描出可能です。また、検査の際にポリープを切除することもあります。
最近では、大腸内視鏡先端部に拡大観察できるレンズを内蔵することで、通常観察から、拡大観察までを行うことができる内視鏡ができました。また、曲がりくねった大腸の深部に挿入するには、以前は熟練の腕が必要とされていましたが、挿入部の硬さを任意に変化させる機能(硬度可変機能)等の導入によって、よりスムーズな検査が可能となっています。
- 便潜血反応検査
大腸がんは、粘膜にできた病変部の出血が便に触れ、便に血が混ざる場合があります。この性質を利用して、一次検診として一般的に行われているのが便潜血反応検査です。
- ▼ 検査の流れ
検査の前日
夕食は午後5時ごろ、消化の良いものを少なめに取りましょう。早めの就寝を心がけましょう。検査当日の朝
食事、飲み物、タバコ、薬などは摂らないで下さい。検査前の準備
検査直前に、大腸をきれいにするために下剤を2リットルほど数回に分けて飲み、 トイレに何回か通います。検査前に、お尻に穴の開いた検査着に着替えます。
※前日から下剤を飲む場合もあります。大腸内視鏡検査
鎮静剤を注射します。肛門から内視鏡を挿入します。
医師がモニターに映る腸内をすみずみまで観察します。
検査は数十分で終了します。
※検査中はリラックスして体の力を抜くことが重要です。大腸内視鏡検査終了直後
検査が終わったら横になって休みます。
大腸内視鏡検査の際に腸内に空気が入っておなかが張ってくるので、オナラを出してください。大腸内視鏡検査終了後
ポリープ切除などの治療をしなかった場合、飲食は1時間後から可能です。
当日のお風呂はシャワー程度にし、車の運転や激しい運動は避けてください。
後日、外来で結果をお伝えします。
※気になる症状があるときは、すぐに医師に相談してください。